パクチョンコシビロダンゴムシの飼育方法

2021年12月15日

かわいい名前のコシビロダンゴムシの仲間。顔も赤いマスクで愛嬌があります。

Cubaris属の中ではポピュラーな種類なのではないでしょうか。

パクチョンコシビロダンゴムシとは

学名:Cubaris sp. “Pakchong"

spは「~の一種」という意味です。つまり正式な学名がまだないのです。

ペット産業ではよくありがちですが、研究が進む前にペットルートで流通してしまうことがよくあります。

最近ではニュースでも出ていますが、新種の生物が市場で見つかることも多々あるようで…なんか複雑な気分ですね。

原産地はタイのパークチョン郡。名前はそこからとられています。

自然下では樹上棲らしいです。

当方の飼育下では幼体~中型までは床材に隠れていて、成体はコルク樹皮の隙間に隠れている様子が観察できます。

また、朝方が活動的でよくエサを食べています。野生でも涼しく、また空中湿度が高くなる朝方に活動しているのかもしれません。

飼育

これまたかなり丈夫な印象で、環境への適応力は高いと感じます。

私は半年くらい飼っていますが、死んでいる個体を見ていません(たまたまかもしれませんが)。

【ケージ】

我が家ではクリアスライダーのラージサイズを使用しています。

この種類をはじめとしたネッタイコシビロダンゴムシの仲間は、空気中の湿度がある程度保たれている方が調子が良いように思います。したがってクリアスライダーでも蒸れなければ結構いい感じに飼えています。

もちろん、常時びちゃびちゃなのは論外ですので、生体の状態をよく観察しながら調整してください。

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【レイアウト】

床材の半分をウェットゾーン、半分を乾燥したドライゾーンとして管理しています。

床材の暑さは5~6センチほどとし、下から保水層として昆虫マット、その上に腐葉土層、表面にコルク樹皮と落ち葉を置いています。先述したように成体は樹皮のくぼみにいることが多いので、樹皮を多めにいれるとベターだと思います。

空中湿度は高めがよいですが、床材は湿らせすぎないよう、「しっとり」した感じがいいです。

レイアウトの一例

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【エサ】

肉食傾向が強いようで、熱帯魚のフレークをよく食べます。落ち葉や腐葉土はあまり食べないようで、他の種類より劣化が進むのが遅いです。カルシウム補給用にチョークなどの炭酸カルシウムを与えてください。

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【温度】

20℃~30℃の間で大丈夫ですが、23、4℃くらいが活動的な気がします。

イメージは熱帯のさわやかな朝という感覚でしょうか(?)。

【日々のメンテナンス】

ウェットゾーンが乾く前に霧吹きしてあげる方が状態良く飼えています。

あまりにも乾燥しないように注意してください。特に冬場は暖房すると乾燥するので、要注意です。

エサの交換ですが、ネッタイコシビロダンゴムシの仲間はケンティンも含め、やや時間が経ったエサを好んで食べているような気がします。

あまりにもカビたりしたら交換が必要ですが、様子を見つつ交換してください。

繁殖

難しくはないのですが、出産数が少ないためかあまり急激には殖えない印象です。

ゆっくり成長させて見守ってください。

繁殖は季節を選ばず行っているようで、繁殖すれば幼体の姿がいつでも見られるようになります。

雑感

飼いやすくて愛嬌のあるいいダンゴムシだと思います。

アンバーダッキーの陰に隠れてしまっている感がありますが、これまた成長するとけっこう大型になるので、じっくり育ててみてください。

最近、モノトーンネッタイコシビロ(チョンブリ)との交雑種が出回っているようですが、異種交配は気を付けたいものです。

交尾中のパクチョンコシビロダンゴムシ