ピンクドラゴンミリピードの飼育方法

今回はヤスデの世界にご招待します。

なかなかに奥が深い世界ですので、一緒に沼にハマりましょう(笑)

ピンクドラゴンミリピードの成虫

ピンクドラゴンミリピード(以下、ピンドラ)とは

学名:Desmoxytes sp.

2007年に新種記載された、比較的最近発見された種類です。

原産地はタイ。

体長は成虫で3センチ弱。庭で見られる普通のヤスデよりちょい小さいくらいでしょうか。

特徴は何といってもショッキングピンクの体色です。

私はYouTubeで本種の飼い方を紹介しているチャンネルを見て、非常に衝撃を受けました。

こんな生き物が存在するのかと…

動いている姿はなんというか、得も言われぬ感覚に囚われます。

ミリピード(ラテン語で千の足)とはよく言ったものだ…と感心します。

ちなみに、強そうな見た目とは裏腹に、衝撃に弱く、ちょっと挟んでしまっただけでもすぐに線切れてしまします…

引っ越しさせるときに苦労しました…

飼い方

飼育は比較的容易です。なんかこの手のエキゾチックな生き物は、飼いにくいイメージがあったので、結構拍子抜けしました。

とはいえ、油断禁物です。要点はしっかりおさえましょう!

【ケージ】

逃げられなければなんでもいいのですが、使い勝手のよさ、保湿性、フタがしっかりできることを考慮し、我が家ではクリアスライダーを使用しています。

ヤスデ自身はつるつるした壁面は登れません。が、壁が汚れてくると登ってきたりすることがあります。

したがって、フタは隙間が小さくしっかりできるものが適しています。

また、ヤスデの多くがそうなのですが、「低温多湿」な環境を好みます。

イメージしにくいですが、深山幽谷のような感じでしょうか。。。霧がかかっているけど涼しいみたいな。

この点からも、湿度が保てるようにやはりフタはそれなりに密閉できるようなものが適しています。

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【レイアウト】

我が家では腐葉土を厚く敷いているだけです。他にはなんにも入れてません。

腐葉土自体はダンゴムシのように湿度勾配を付けています(半分ウェット、半分ドライ)。

ただ、ピンドラはあまり乾き過ぎている状態を好まない(というかヤスデ類は乾燥させると即死する奴が多い)ので、ある程度全体を湿らせた方が良いです。

厚さを5~6センチにしておけば、あとは勝手に潜ったり出てきたりして、彼ら自身で調整します。

あと、彼らの身体はダンゴムシと同じくカルシウムでできているので、我が家では牡蠣殻を砕いたものを添加しています。

原産地のタイでも、洞窟周辺にいるということなので、ミネラルを添加した方が良い結果が得られると思います。

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【エサ】

主食は腐葉土です。これらは日々見ていると勝手に分解されていきます。

また、テトラフィン等の熱帯魚のフレークエサも食べます。こちらはごく少量を直接撒いて与えるのが良いです。

以前、ペットボトルキャップのエサ入れに入れて与えていたのですが、気づかないのかあんまり食いがよくなかったことがあります。

かといって直接床材にばらまき過ぎると環境悪化につながるので、食べきれる量を少なめに与えるのがポイントです。

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【温度】

20~25℃くらいまでが良い感じです。あまりに暑いと蒸れて死んで行きます。

夏場はなるべく涼しい場所にケースを置いてください。

【日々のメンテナンス】

乾く前に霧吹きをしてください。なんとなく表面が乾き始めたら濡らした方がいいです。

水浸しにならない程度に、保湿してください。

エサは残っていたら取り除くようにしてください。環境悪化の元です。

繁殖

雌雄が揃っていれば勝手に繁殖します。ちなみに、繁殖すると、成虫は卵を産んで死滅するようです。

というのも、我が家では3~4ヶ月サイクルぐらで、成虫死滅⇒幼虫発生⇒成虫⇒成虫死滅を繰り返しているのです。卵はフンにくるまれて床材に産み付けられるようです。

なので、成虫が死滅した~失敗だ~と早とちりして捨てないようにしてください。

私は成虫がうじゃうじゃしてきたので、別のケースに引っ越したのですが、元ケースの腐葉土が何となく気になったので、そのまま管理していました。やはり、しばらくすると幼虫が発生してきました。

引っ越した際の元の床材も余裕があれば管理することをお勧めします。

ピンドラの幼虫

雑感

エキゾチックな見た目なのに、飼育がそれほど難しくないって、まさにペットとなるべく生まれてきたかのような存在です(←んなわけない)。

野生ではどんな環境に生息しているのでしょうか?考えるだけでもわくわくしますね。

ヤスデは楽しそうな仲間がたくさんいるので、今後も紹介していきたいと思います。